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復元の生物学

失われた自然は元に戻せない

人間による自然破壊によって失われた自然、生態系、生物多様性を元の状態戻すことはできない。生物多様性は、歴史的な存在である。これまでの歴史の積み重ねによって、現在の生物多様性があると考えられる。そして、その歴史とは偶然に大きく作用される過程であり、再現できないものである。

 

しかし…

元の状態に戻すことはできないとしても、生育環境を復元することで、失われつつある種(およびその中に含まれる遺伝的変異)を存続させて、その地域に歴史的に住み着いた種の組み合わせ(群集)を可能な限り残していくことは可能である。

 

諫早湾の潮受堤防を開門して、干潟を復元してもすべての種は戻らない。まったく同じ干潟は復元されないが、以前の干潟に似た新しい干潟が再生するだろう。諫早湾の干潟の生態系については、後日勉強してまとめようと思います…

 

復元することが以前の姿を取り戻すわけではなく、そこに我々が新しい「歴史」をつくることになる。しかし、だからといって現状を野放しにして失われつつある種を絶滅させてしまっては、それは歴史を抹消させてしまう。それゆえ、復元の困難さを乗り越える手段を模索し、それを講じなければならない!!

 

人間の自然に対する影響力

人間の活動が自然に対して圧倒的な影響力をもっている以上、我々はその影響をコントロールする必要がある。

・自然再生事業について言えば、事業でやってよいこと、いけないこと

・どのような目標が達成されれば、その事業が成功したとみなすか?

・逆にどのような事態が生じれば、その事業は失敗となるのか?

これらに関する明確な指針や基準が必要である。そして、その指針や基準づくりに生態学、進化学など、種生物学関連分野の科学的知見が欠かせないということだ。

 

復元生態学(restoraion ecology)

 以上の記述のような認識から復元生態学という分野が急速に発展してきた。「Restoration Ecology」という雑誌が1992年から刊行されているらしい。近々入手できたら読みます。。